4Gamer:
昔からネットメディアの議論って絶えないじゃないですか。双方向性メディアだとか市民メディアだとか。例えば,ブログが出るとやれ新しいメディアの登場だといって,テレビの時代は終わった!とか騒ぐ人が出てきますよね。YouTubeが出たらYouTubeは云々,Twitterが出たらTwitterは云々,みたいな感じで,性急な議論が展開されがちです。でも,着実にネットの影響力や社会への浸透度が増していっているとはいえ,まだ「何かが決定的に欠けている」と思うんですよね。
川上氏:
それは僕の中のテーマの1個でもあるんですよ。それは「ユーザーって一体なんだ?」って話でもあって。ネットを利用しているユーザーというのは,実際のところはどのくらいの人がいて,さらにネット上で“見えてるユーザー”というのは,そのうちの何人なんだろうかと。見えてないユーザーの意見というのは,本当に見えているユーザーだけで判断できるのかと。
4Gamer:
凄く小さな話になってしまって申し訳ないんですが,4Gamerを例にすると,例えば「ファイナルファンタジー」の記事ってめちゃくちゃアクセスがあるんですけど,その一方で,いわゆるTwitterのコメントなんかはほとんど付かないんですよ。でも,例えば「アイドルマスター」みたいなタイトルは,アクセスは一定のラインで止まるんですけど,Tweet数やはてブでは凄い反響になる。
川上氏:
反応が全然違いますよね。
4Gamer:
そういうところを踏まえて,次世代のマスマーケティングというものを考えた時に,やっぱりネットの世界であっても,そういう「見えない注目度」って重要なのかなと。コメント数がばーっと付いて,いかにも「クチコミで大反響!」みたいな方法論がある一方で,サイレント・マジョリティの動向というか,物言わぬ多数派へのアプローチも,今後はもっと重視すべきなんだろうという問題意識があります。